メソッド
AIの発表をすべて追いかけずに、最新動向を把握する方法
毎週のように新しいモデル、新しいツール、新しいルールが登場します。すべてを読むことは不可能で、すべてを無視するのは危険です。私たちの答えは4つの行動、つまり選別する、試す、共有する、決める、です。コレクティブで実際にどう進めているかをご紹介します。
2026年に「AIの専門家」であるとは、すべてを知っていることではありません。私たちが作るプロダクトにとって、ある時点で何が変わり、何が変わっていないかを把握していることです。そのために、複数人で回すシンプルなルーティンを持ち、SNSではなく実際のミッションから知見を得ています。
1. 選別する:情報源は少なく、確かなものを
まず一次情報を追います。モデル提供元のリリースノートやドキュメント、リリースに伴う研究論文、そして規制については公式文書(AI Actについては欧州連合官報、欧州委員会のガイドライン、CNILの公表資料)です。
それ以外の情報は、ひとつの問いを持って読みます。 それは、クライアントの画面、コスト、リスクに何か変化をもたらすか? この3つのどれにも当てはまらない派手なデモは、後回しにします。
2. 試す:デモではなく実際のケースで
役に立ちそうな新技術は、具体的なケースで試します。題材の多くは私たちの 社内プロジェクトのデモ から取っています。顧客履歴の要約、請求書の読み取り、メッセージの分類などです。同じデータで以前のやり方と比較し、次の3点を記録します。
- 品質 :結果は良くなったか、どんなケースで間違えるか。
- コストと速度 :本番環境のプロダクト規模で運用した場合にどうなるか。
- 制約 :データの送信先、提供元が何を保持するか、AI Actの観点で何を意味するか。
これらの検証は短く、通常は数時間です。重要なのは、毎回比較できる形で行うことです。
3. 共有する:各自が現場で見たこと
最も役に立つ情報は、発表からではなく現場から得られます。コアメンバーはそれぞれ異なるプロダクトに携わっています。開発者がクライアント先でモデルを組み込む中で発見したことや、デザイナーがユーザーテストで観察したことを、全員で共有します。学びは文書に残し、コレクティブが同じことを二度学び直さないようにしています。
コレクティブの集まり( KaptiEvent、ハッカソン、東京でのワークショップ)も、そのためにあります。何が変わったのかを、一緒に一歩引いて見直す場です。
4. 決める:何を私たちの手法に取り入れるか
1回のテストで成功しただけでは十分ではありません。ある手法が私たちのミッションに取り入れられるのは、複数のケースで効果が実証され、その限界をクライアントに説明できるようになったときです。AI機能のためのインターフェース・ルールもこうして生まれました。詳しくは 別の記事 で解説しています。不確かな箇所ではそれを示し、各提案を出典に結びつけ、最終判断は人に委ねる、というものです。
逆に、手法をやめることもあります。新しいツールによってある工程が不要になれば、惰性で請求し続けるのではなく、サービスから外します。
規制も、機能のように追いかける
EU AI法(AI Act)と欧州アクセシビリティ法(EAA)は、法務だけでなくプロダクトの課題として扱います。スケジュールやガイドラインが変わるたびに、画面の観点から読み直します。何を、どのタイミングで表示し、どうアクセシブルにするか。私たちの解説は日付とともにここで公開しており、どの版の条文に基づくものかが常に分かるようにしています。
お客様にとっての意味。 私たちがモデル、ツール、インターフェース・ルールをご提案するのは、御社に近いケースですでに試し、どこに限界があるかをお伝えできるからです。
よくある質問
クライアントのAIモデルはどのように選びますか?
クライアントのデータのサンプルで複数のモデルを比較します。基準は3つ。回答の品質、規模拡大時のコスト、そして機密性とホスティングの制約です。
推奨内容はAI Actの最新状況に対応していますか?
公式文書と欧州委員会のガイドラインを追っており、記事には必ず日付を記載しています。個別のケースについては、法律の専門家への相談もおすすめします。